ラブラブ?な二人?

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ラブラブ?な二人?

 十二月になり、季節は冬に入っていた。  ここ、県立松蔭高等学校では期末試験を一週間後に控え、生徒たちは試験勉強に励んでいた。  期末が終われば冬休み。  二月には受験。  その前には新生徒会メンバーの選挙。  一般の生徒はさほど忙しくはないのだが、選挙管理委員に選出された生徒と生徒会役員は非常に多忙な日々を送っていた。  特に多忙な毎日を送っているのが、生徒会副会長の春日和臣【カスガカズオミ】である。  本来なら生徒会長である有馬彰文【アリマアキフミ】がリーダーシップを発揮するはずが、何故か塾の冬期講習を受講してしまい、生徒会業務が一切出来なくなったのだ。  本人曰く『俺、医者になりたいんだもん。』 (だったら、それなりの学校に行きやがれ!)  松蔭高校も県内ではトップクラスの進学校である。  生徒会メンバーのほとんどが学年上位組なのだが、それでも彰文が目指している医大へ受験する成績が届かないらしい。  付属の高校はあるものの、そこに落ちて松蔭に入学したのだから、執着心は他人以上にあるのだろう。  それでも、生徒会長としての役目を果たしていない彰文に、和臣は常にイライラしていた。  先月の私立翠嵐学園高等部との合同学園祭の時も、塾の帰りに事故って入院し、和臣が代理を努めて成功させた。  結果として、疲労と風邪で二週間以上も休んだのはいうまでもない。  
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