悪口

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 みんなは私と孝太が付き合っていることを知っている。  そりゃそうだ。私が話したんだから。  打ち明けた時のみんなのリアクションときたら、まるで鳩が豆鉄砲をくらったような驚きようだった。   「何で!?」   と、アイプチをした目をカッと見開いたアケミ。   「どこがいいの!?」    無遠慮にサチが投げかける。  私は返事に困った。孝太のどこを好きかはじっくり考えれば言葉に出せるだろう。だけど言葉にしてしまうのはなぜかもったいない気がして、   「うーん……と……」   と、答えられずにいた。するとそれまでだまって話を聞いていた京香が口を開いた。
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