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そもそも私と孝太は別世界にいた。
男女の仲は割といいクラスだけど、私達と喋るのは大抵クラスでも目立つ男ばかりだ。
バンドやってるやつ、ブレイクダンスをやってるやつ、笑かせるやつ、運動部でおいしいとこを持ってくやつ。
孝太はそのどれにも当てはまらない。
孝太と私が初めて話したのは、空から雨がこぼれ落ちる放課後だった。
***
私は校門まで来て、教室に化粧ポーチを忘れたことに気付いた。
化粧はギャルの武装であり、それなしではやってけない。
連れそっていたみんなには先に帰ってもらい、お気に入りの赤い傘を下駄箱に立て掛け、教室へ向かった。
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