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「おーい。固まってないでさっさと買って来いよ♪」
「くっ…今日は調子が良かったのに…」
心底悔しかったのか少し涙目になりながらマミは自動販売機へとぼとぼと歩き出した。
「駆けあーし!」
「ぅ…──鬼ー!」
捨てセイフの様に叫んでからマミは走り出した。
それにあっはっはっ♪と勝者の高笑いをしていると「全く持って鬼畜だな…」そんな事を口にしたのは、味気ない真っ黒な制服に身を包んだ男子生徒がいた。
“あの人”の事をきっかけに親友になったツカサだ。
こっちは大人の顔つきになり始めていて、黙っていると大人の貫禄(?)みたいのが出ている。
──ファンクラブがあるって言うのもあながち嘘じゃないかもな…っと
「勝負を挑んできたのはアイツだ。返り討ちにあったのはアイツに実力がないから。文句を言う権利はない」
「断言か?」
「当たり前だ」
そうこうしているうちに、マミは缶ジュースを二つ持って戻ってきた。
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