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日暮れの歩道を、ムクレ顔のマミとニヤニヤと笑う俺と、呆れた顔でため息をつくツカサの三人でまだ肌寒い歩道を歩いていた。
「それにしても亀って一番になれないよなぁ♪」
「女子の中なら一番だもん!──ってか、亀って言うな!!」
「…足だけな」
ズギャーン!!!!!
そんな擬音が聞こえてきそうな顔のマミ
「い、良いのよ!赤点にはなってないんだから!」
「ふ~ん♪『赤点にはなってない』ね~?」
「──」
俺の言葉にマミは固まった。
「どこの亀の戯れ言が聞こえるなぁ~♪奉仕活動でなんとか赤点を逃れているのはどこの亀かなぁ~♪宿題忘れて涙目になってる亀ちゃんも居たなぁ~♪なぁ~亀~♪亀~♪」
「うっ…えと…あの…」
マミは俺の言葉責めに亀のそれみたいに肩を竦ませて後ずさる。
それをやれやれ…と眺めるだけのツカサ
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