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「ふぅ…」
ツカサが小さなため息をする先には、マミがしゃがみこんで鼻を啜っていた。
さっきの場所からそんなに離れていない。
「泣き止んだか?」
「……。ハジメは?」
ゴシゴシと乱暴に袖で目元を擦るマミに、ツカサはやれやれと軽く首を振った。
「済まなかった。だと。今は頭を冷やしにそこら辺でも走ってんだろ」
それに、マミはふてくされたように頬を膨らませた。
「また、ツカサに言わせて自分はエスケープ?」
「ま、そう言うことだな」
それにマミは立ち上がりながらスカートを叩いて埃を払うと、ご立腹とばかりに腕を組んだ。
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