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え? 何で?
困惑する隼人をよそに、少女はゆっくり立ち上がる。
「えっと、大丈夫です。一人で立てますから」
少女はそう言ったが、足はフラフラしてるし、どうみても大丈夫そうには見えない。
肩を貸そうとしたが、少女は頑なにそれを拒む。隼人のことを怪しい奴だと思っているのかもしれない。
「ならせめて家まで見送るよ。途中で倒れたりしたら心配だし。それくらいならいいだろ?」
少女は小さく頷く。了承したようだ。
少女はゆっくり歩き出す。隼人は少女の後を、少し離れて歩く。
二人に会話はなかった。
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