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しばらく歩くと、小さな古い家の前についた。どうやらここが少女の家のようだ。
少女が家の戸を開ける。立て付けの悪そうな戸は、ギシギシと音を立てた。
「……あの」
少女は隼人の顔をじっと覗きこむ。
「……お茶くらい出しますよ」
少女は、そう言うと家の中へ入っていった。
隼人も続いて中へ入る。
少女の家はとても質素なものだった。
なんというか、必要最低限のものしかない……という感じ。
「どうぞ」
そんなことを考えていると、少女がお茶を用意してくれた。
隼人はどうも、と一言言い、お茶をすする。おっ、うまい。
隼人は、少女の顔を見た。頬が、少し赤い。やはり少女は、少し体調が悪そうに見えた。
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