運命と別れ

5/8
前へ
/55ページ
次へ
ズタズタに引き裂かれた…クイの姿があった。僕は、また… 何もできないまま… 生きてしまった。 「ウワァァァ」 『『!!!!!!!』』 『どうし…!!!』 「また…僕が…」 『フイ…』 無我夢中で、叫んでしまった…。 もう、身内が殺されるのはごめんだよ。 辞めてよ。 僕を壊して…何がしたいんだよ。もう…僕…死んでもいい? 『おぃ…フイ』 「もう…僕、何もできないんだよね。人の心なんて…癒せやしないんだ。」 『フイ…大丈夫だから…ヨキ』 『全く、お前は…また泣いてんだな。 クイはな、俺の身替わりになってしまったんだ。 クイは、俺にいったんだ。《次、生まれ変わったらヨキ…幸せにしてくれる》って… 俺は、クイに返事できないまま…死んでいったんだ。うんって一言…言えたら良かったのに…俺もさ…、フイにいっぱい言ってきたけど…俺の彼女が亡くなるのは寂しいよ』 「うん…うん。」 昔からヨキも、クイが好きだったもんね。僕も、春樹が大好きだよ。 現実は、とても残酷な世界なんだって思ったよ。だからこそ、ボクのそばに…春樹がいないなら…死んだ方がマシだってなってしまう。それだけ…ボクは春樹に依存してるんだ。
/55ページ

最初のコメントを投稿しよう!

14人が本棚に入れています
本棚に追加