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毎日、起きてから
また薬を打たれての…生活でフラフラする。
それから、薬漬けにされる日々は…20年…近く続いていた。
僕は…狂った人間はお人形のように笑いながら人を玩具にしかみていないって事がわかった。
「早く…死にたいな。
薬なんて…うんざりだ。死ねたら、楽になれるよね…」
誰も答えてはくれない。部屋には、いつも僕だけしかいないから…。
部屋で、一人…涙を流しては…逃げきれない迷路にいる気がして…耐えれなかった。
『お姉ちゃん…』
「……。」
『お姉ちゃんはね、ここから…離れるんだ。』
ふと…隣をみると…ボクの隣には幼稚園くらいの男の子…がいた。この子も、捕まえられたんだと確信してしまった。
「あのね、ここから…逃げ出しても捕まえられたら…ボクは、監禁されちゃう」
『大丈夫だよ。』
安心する笑顔をくれた子…だった。けど、外へは出ても行く宛など僕にはない。
「どこが、大丈夫なの?」
『もちろん(笑)
俺が、いってんだからさ(笑)
あっ、名前言い忘れたな。俺は、ヨキって言うんだ。あんたは?』
「生意気なガキだね。(苦笑)
僕は、大河内フイだよ。」
『フイか(笑)
覚えていてやるよ。
次に、逢う時は外…だよな。オレは、約束する。』
「そうだね…。約束…」
ヨキと、指切りをした。次に、逢えたら僕はキセキを信じようと思う。
逢えないのは、寂しいけど…必ず、逢えるような気がしたから。
ヨキが、僕に《走って…逃げろ》と背中をポンと押してくれた。
そして、僕を逃がしてくれた。
ありがとう…ありがとう…僕を自由にしてくれてありがとう
決して、キミを忘れないよ。
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