【4】ドリーム

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【4】ドリーム

~武志の部屋~ メールの着信音で、武志は回想から現実へと引き戻された。 差出人は「イベント企画 ドリーム」。 『はじめまして。この度は、我が社をご用命いただき、ありがとうございます。ドリームの山本と申します。幹事の山城様と、詳細の日程の方を決めさせていただきましたので、ご連絡します。』 (いつから幹事なんだあいつ?まったく、本気だったとは・・・。) 『来る3月21日の午後4時、上野駅前に私どものバスが、お迎えに上がります・・・』 中学校の近くの会場で同窓会をした後、メインイベントの桜木中学校へと向かう。という予定であった。 (3月21日・・・日曜日か。夜は特に予定はないな。まぁ、久しぶりに、みんなに会うのもいいか。) 武志は、参加の返信を送ったのである。 同窓会の前日。 仕事中に、武志の携帯に「ドリーム」から電話が入った。 『小田武志様でございますか?私は、この度の企画のガイドをさせてもらいます、中山恵美と申します。ご予定にお変わりはないでしょうか?』 いい響きの、美しい声であった。 恐らく、実物も綺麗な女性であろうと、根拠のない想像をした武志。 『わざわざどうも。よくこの番号が分かりましたね。予定に変更はありませんよ。よろしくお願いします。』 たかだか一夜の同窓会にガイド付きとは、秀樹も奮発したもんだと、半ばあきれた。 『あ、ただちょっと午後に用事があって、車で出るので、私は現地へ直行させてください。』 こうして、ちょっとミステリアスな同窓会の当日を迎えたのである。
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