おねいさん

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絵里香姉ちゃんに抱きしめられながら。 オレは、声こそもらさなかったけれど、泣いてしまった。   自分がキスしたからこそ、紀理との関係が狂ってしまったのに。   そんなことをしておいて、紀理を突き放した。   醜い心をもった自分自身に苛立ちを感じる。   「……あまり、自分を責めるな」   絵里香姉ちゃんは、優しくそう言ってくれた。  
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