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雪蛍「……よし。」
月夜「…行くか。」
雪蛍「…ああ。」
――…「死」等恐くない。
なぜなら…。
守る人はいないから……―――
昔言っていた言葉がふとよぎった。
それを思いだし、クスリと笑った。
なぜなら…。
今なら…
今なら妹や仲間の月夜、春美と守りたい者がいるからだ。
そして今から妹を取り返しに行く。
説得出来るかわからない。
それでも…。
たった一人の「家族」を取り戻すなら、僕は命を渡しても構わない。
なぜなら…。
辛い「差別」を乗り越えた唯一の家族であったから。
たとえ悪魔であろうと家族には変わりはない。
だから助ける。
そう思いながら、妹の場所へ進んだ。
雪蛍「……久しぶりね。」
「………今更なんのよう?」
雪蛍「…あなたを取り戻しに。」
「…言ったでしょう…?
あなたと私は敵同士…って。」
雪蛍「…名前、もらった…?」
「ええ。人なんかよりずーっと優しい悪魔にね。」
月夜「…(双子だけどこんなに似ていない。)」
雪蛍「…そう…。
まだ仏を恨んでいるの…?」
「…当たり前よ。
あんたにこの話をすれば悪魔片寄るかもねぇ。」
雪蛍「…?」
「私はね、あんたに…[拝んでくる]と言って寺に向かった。
問題はそのあとだ。
仏様に叫んださ…。
[どうして…
どうして姉の手を切ったの!?
姉はあなたに助けを求めたはずよ!?
どうして…
どうして助けてあげないの!?
だいたい、あなたがこんな世界を作ったせいで、姉はひどい差別を受けたのよ!?
私をかばって…。
私に被害が加わらないようにって…。
なんで少しの[幸せ]さえも奪っていくのよ!!]その時に後ろから僧侶に竹刀で殴られたさ。[うるさい!黙れ]ってね。
これを聞いても仏に加担すんの?」
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