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そして雪蛍は、長年山奥にこもっていたため、人々から忘れられていった。
月夜「雪蛍様、私は町に行き、必要なものを買いに行って参ります。」
雪蛍「…様はいらないって。
わかった。
気をつけて行けよ。」
ぶっきらぼうに言ったが、心配していた。
外は手にとるように見える。
部屋には、仏様をかたどった、雪蛍が木を彫って作ったものだ。
心を込めて作ったものだから、とても美しく型どられていた。
そして、仏様として、雪蛍に町の様子を教えてくれていた。
雪蛍「僕も今日は行く。修行は終わったしな。」
月夜「はい。」
嬉しそうだった。
修行というものは、一山分木々の間を飛び回り、その後に剣の修行として、腐った木を見つけては細かくミンチじょうにした。
「お主、拙者と付き合わんか?」
………いきなり声をかけられた月夜。
月夜「………。」
ドン引きの二人…。
それもそのはず見た目ではわからないが、月夜は男だ。
月夜「…今日は衣類を買いましょう。」
普通に会話をしだす始末。
「またれい。
拙者と付き合えば身分に困らん…「私は男だ!!!」
「身分」の二文字で、いきなり般若のような顔になり、殴った。
その男は、未だに倒れている。
雪蛍「…御愁傷様…。」
ぼそりと呟いた。
月夜「さっ、行きましょう??」
周りには逃げている人がいたとかいなかったとか…。
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