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見上げると、高いビル群の間に澄んだ空気を透して、快晴の青空が広がっている。
そんなビル群の中心に――だいたい野球のグラウンドぐらいだろうか――金網で二重に囲われ、コンクリートに包まれたすり鉢状の広場があった。
金網と金網の間は人であふれ、さらには金網の外にまで人がひしめき合う。
スーツの男から買い物袋をぶら下げた主婦まで、様々な人がいる。
そんな人混みの中、人々は皆が息を飲んで金網の内側を見つめていた。
人と人の隙間に、金網に掛かっていた大きな看板が姿を現した。
『闘技場』
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