プロローグ

6/17
前へ
/53ページ
次へ
 少女は大歓声が上がる中、笑顔のまま両手を振りつつ大声をあげる。 「みんなありがとう~! ファンサービスッ!」  少女が勢いよく両腕を突き上げると、両腕に付けられた手甲が紅く輝きだした。 「はぁっ!!」  少女の声に合わせて両腕から大きな黒炎が燃え上がり、空に伸びていって上空で消え去る。  炎が完全に消え去ると、再び歓声が上がった。  少女は腕を下ろし、得意気に笑う。 「いい剣戟(けんげき)だったぞ~!」 「さすが『黒炎の火竜』だぁ!」 「凄かったわ~!」  観衆もさらに大きな歓声をあげる。 「ありがとう~!」  少女はもう一度四方に手を振り回った。
/53ページ

最初のコメントを投稿しよう!

58人が本棚に入れています
本棚に追加