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……季節は春。
卒業していく人もいれば、進級や入学をする人。新しく社会に出て行く人もいる忙しいシーズン。
綺麗に咲き誇る桜達に見守られて、新たな気持ちを胸に、皆それぞれの道を歩み始める。
そして、それは俺も例外ではない。
名前は遥崎真二(ハルサキシンジ)。現在はまだ16歳。
無事進級できたので今年から公立の晴陽高校(セイヨウコウコウ)2年生だ。
入学式と始業式も終わって、今日が今年初めての授業日。
新鮮な気持ちを秘めながら学校へと向かいたい所なのだが……
「……あと10分は寝れるかもな」
俺は枕元に置いてある時計を見ながらそう呟く。
実はまだベッドの中で更なる睡眠をとろうとしている最中で、着替えてすらいないのだ。
……いや、別に朝に弱いわけじゃないよ?
偶然夜更かししてしまってとにかく眠いから、ギリギリまで寝てようかなと……うん。
「よし、寝よう」
決意を固めた俺は、再び寝るために布団を頭まで被る。
まあ、普通なら遅刻するパターンだったりする。
でも大丈夫さ、ちゃんと目覚ましセットしたし心配は不要……
「お兄ちゃん!!」
……今まさに瞼を閉じようとした瞬間、なんとも可愛らしい嵐が俺の眠りを妨げにやって来ました。
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