夢幻編・第一章†悪夢

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「行くな‥‥‥!」 「え?」 「どこにも行かないでくれ!!」 「流星? いったい何があったの? お願いだから話して?」 流星は遥を離した。 そして、下を向きながら口を開く。 「詳しくは、言えない‥‥‥! ただ、凄く嫌な夢を見たんだ!」 「あたしに・・・関係する事?」 「!!」 流星はビクッとする。 「・・・・・やっぱりそうなんだ‥‥‥? でも、心配しないで! あたしはずっと流星の側にいるよ!」 「遥‥‥‥!」 この時の遥の笑顔が、流星にはとても眩しく見えた。 「おー? どうした流星、そんな所で?」 「・・・彗星‥‥‥! 何でも無いよ、行こう遥!」 黒影彗星(クロカゲスイセイ)、流星の母方の従兄弟で、中学三年生。 訳あって、両親を亡くし流星の家に居候している。 「嘘だな‥‥‥! 流星、夜中に遥ちゃんの名前を呼んで目を覚ましたろ?」
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