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「母!?」
一瞬、頭が真っ白になり、何の反応もできなくなってしまう。
でもすぐに明ねぇの言葉に反応し、呆れた声をあげてしまった。
「そうよ…」
まるっきり信じていない私にも明ねぇ変わらず真剣な面もちで見つめてくる。
それに戸惑い、おじいちゃんを盗み見てみるが、やはり明ねぇ同様にかなり真剣そのもの。
二人の様子に動揺と不安に似たものを感じてしまい、鼓動が微妙な高鳴りを感じ始める。
「え……何?私がその由良とかって子で前世で亡者と戦った女神って言いたいの!?」
頭の中で一生懸命に整理しながら二人に確認するように聞いてみる。
頭には毎晩、夢で出会うあの少女の顔が浮かぶ。
そして最近はいつの間にか私がその少女になり夢が進んでいっている事実に気持ちが揺らぎだす。
「さすがに急には信じられないと思う。でも現実を受け入れて?……ううん。受け入れなきゃいけないの!」
なぜか段々と明ねぇの声が切羽詰まったものを感じ、私はその言葉になぜか危機感さえ覚えてしまった。
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