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ゼルが中央評議会へ去った後、 人影に隠れながらもブレイズたちは平和に暮らしていた。
そして東の都で騒動が起きたので、一番遠い西の都・セントアクア、又の名を水の都と人々は呼んだ。
そして手配書は4人に増えてたが、さほど警備も手薄だった。
4人は、人目を気にしながら、ある店で食事をしていると…
「おい!明日のレースどう見る!?」
「なんてたって4年に一度だからなぁ…」
「まったく予想もつかねー!」
「勝者には大金が入るからなぁ!」
ファムがゴミ箱にある新聞を拾って、見た一面には、
『ゾイドレース』
と書かれていた。
それは四年に一度開かれるゾイドの障害物レースで、参加権利は誰にでもあり、他人の邪魔をしようが、一番最初にゴールした者が優勝する、なんでもありのサバイバルレースであった。
「ねっ、私たちも参加しょう!」
ファムが目を輝かせた。
「ダメだ…俺たちはお尋ね者だ…目立つわけにはいかん…」
ソニックがスープをすすりながら言った。
「でもよ!大金が入るんだろっ!やろうぜ!」
クラストがブレイズを見た。
「絶対に負けない!」すでにブレイズはヤル気満々だった。
(ドカッ!ボコッ!)
「イテッ!」
ソニックはブレイズとクラスト頭にゲンコツをして、すぐに二人は声を揃えた。
「ダメだ…」
ソニックはパンにかじりついた。
ファムも兄であるソニックの言葉がもっともなので逆らう事が出来なかった。
「じゃあ~見にいこ!見るだけなら問題ないでしょ」
ファムがソニックに言った。
ソニックはしばらく間を置いて、コクリとうなずいた。
実はソニックもレースが見たかったようだ。
そして数日後…
ゾイドレースの当日がやってきた。
スタジアムの中には4万人を越える観客の声援と、果てしなく続くコース脇にも沢山の人々が集まっていた。
「ウヒャー!スゲェ人だ!」
ブレイズは人の多さに驚いた。
ソニックはこれだけの人込みであれば見つからないと確信した。
「ねぇ!ブレイズ!クラストは!?」
ファムはいつもより大きな声で言った。
「さぁ…さっきまで後ろにいたけど、飲み物でも買いに行ったか?」
ブレイズも大きな声で返した。
スタートラインにはチューンナップやデコレーションされたゾイドたちが集まりだしていた。
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