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グスタフを先導車両とみなして続出とゾイドがスタートラインに集まり出している中、クラストはまだ戻らなかった。
「あいつ何やってんのかなぁ?ちょっと探してくる!」
ブレイズはクラストを探しに人混みに消えた。
しばらくしてアナウンスが始った。
【さぁ~会場のみなさん!お待たせ致しました!!待ちに待った今日めでたく、この日を迎える事が出来ましたぁ!! 今年はどんなレースになるのか?誰が優勝するのか? まったくわからないが、ゾイドレースに集まったゾイドは200体を超えてます~】
「ねぇにぃちゃん…クラストの次にブレイズも帰って来ない…迷子かなぁ…」
ファムはキョロキョロと辺りを見渡した。
「悪い予感がする…」
ソニックは頭を押さえた。
【そして去年の優勝者!サイファ・バレンタインです!お聞き下さい!この歓声!今年も2連破を狙うのか!優勝候補です!】
スタジアムは破れんばかり歓声と盛り上がりを見せていた。
そして、客席がざわついた。
「おい!見ろ!あのゾイド…」
「スゲェ…初めて見た…」
それは真っ赤なライトニングサイクスの上にサイファが立っていた。
【おっと!サイファの今年のゾイドは、なな…なんと!ライトニングサイクスです!私も長年やってますが、このゾイドを見るのは初めてです!】
「初めて見たは…」
ファムも驚いた。
「あれは別名、死のゾイド…おそらくゾイドの中で最速を誇るだろう…だがそれを乗り切った者は過去に誰もいない…人体がゾイドの速度について行けない…最高速度を出した後、必ずパイロットは全身から血を噴出し、死亡する…」
ソニックは詳しくファムに説明した。
「あっー!にいちゃんあれを見て!」
ファムが立ち上がって叫んだ。
「予感が当った…」
ソニックがガックリと肩を落した。
スタジアムのレースに出場するゾイドの中に金色のライガーゼロのハッチを開けて、客席に手をふるブレイズと、銀色のケーニッヒウルフのハッチを開けて、客席の女性に投げキッスをするクラストの姿があった。
「あのクソガキども…」
ソニックは拳を握った。
「にいちゃん…もう遅いよ…」
ファムは少し喜んでいた。
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