『記憶』

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インスペクターは、中の都、またの名を夜の街「レイズキング」へ向っていた。 「もう少しだ、次の谷間を抜けたら街が見える。」 サイファが言った。 ピピィ…! 「レーダーにゾイド反応あり!鳥型?一体来るわ!」 ファムがオペレータ席で叫んだ。 ソニックとファム以外はコンテナ車両へと走った。 「ダメ!間に合わない!早いわ!」 ファムもコンテナ車両へ向った。 ソニックの操縦席からは正面に青いバスターイーグルが、ものすごい速度で近付いてくるのが見えていた。 バスターイーグルはインスペクターに攻撃した。 (バヒューン!) 「交せるかっ!?」 ソニックはインスペクターの車体を左へ振った。 (ドカン!) インスペクターの車輪は大破し、インスペクターは完全に停止した。 その頃、やっとコンテナのハッチが開き、ゾイドたちが飛出した。 バスターイーグルはインスペクターの停止を確認すると、空高く上昇し東の方へ飛んで行った。 ライガー、ウルフ、コング、フォックスの攻撃はすでに届かなかった。 「俺にまかせろ!」 サイファのライトニングサイクスがバスターイーグルを追った。 しばらくサイファが追うと、かなり高い断崖絶壁で、それ以上進むことが出来ずにサイファはあきらめた。 「クッ…!野郎!」 サイファは悠々とさって行くバスターイーグルを見つめていた。 サイファは仕方なく、インスペクターの元へ戻ろうと、その断崖絶壁から下を見下ろした。 すると、インスペクターが通る予定だった、中の都手前の谷間が見えた。 そして谷間の出口にはガルーダカンパニーの警備兵、モルガとカノントータスの砲撃隊と、ジェノザウラーが数体待構えていた。 「こっ…これは!?まっすぐに谷間を抜けていたら完全に狙い撃ちされていた訳か…」 サイファはその光景を見て驚いていた。 「もしや、あのバスターイーグル…!?」 サイファはすでに見えなくなった、バスターイーグルが去って行った方角の空を眺めた。 サイファはインスペクターに戻ると、ソニックたちはインスペクターの修理をしていた。
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