『記憶』

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クラストはファムの肩にポンと手を置いた。 「わかってやってくれ…。それに、ここで終るようであれば最初から俺たちはここまでだ!ガルーダには最初から勝てないって事さ…。」 クラストはファムをなだめた。 翌日の夕暮れ… 広い草原の真中にブレイズたちとジェイドの山賊たちが集まっていた。 「よく来たな!別にゲームを受けなくてもいいんだぜ!…かける物はお互いの相棒だ…。ゲームの説明をする!この草原を抜けて、岩場の丘を越えると樹海が広がる、そこを抜けると古い教会があるそこがゴールだ!もちろん、先に着いた方が勝ちだ!」 ジェイドがゴール方向に指を指して言った。 「簡単過ぎるゲームだな!」 ブレイズは余裕を見せた。 「こんな時にサイファ様がいてくれたら一瞬で勝負が着くのに…」 ファムが悔しがった。 セイバータイガーとライガーゼロはスタートラインに立った。 そしてその間に、山賊の一人が旗を持って立った。 一瞬、その場の空気が硬直したようにも見えた。 (GOゴー!!) 山賊が思いっきり旗をふった。 そしてセイバータイガーとライガーゼロは同時に飛出した。 「このライガーは絶対に渡さねー!!」 ブレイズは力強く叫んだ。 草原をライガーとタイガーはぶつかりながら駆け抜けた。 そして岩場も華麗に飛び跳ねた。 「やるな!小僧!」 ジェイドがニヤリと言った。 そして両者そのまま一歩も譲らず、樹海に入った。 2体のゾイドには樹海は狭かった。 (ガツ!!ゴツン!) 「木がじゃまくせー!」 ジェイドも必死だった。 すると樹海の暗闇から木を次々となぎ倒して近付く物体があった。 「んっ!?正面から何か来るぞ!」 ブレイズが気付いた。 (ガサガサガツガツガコン!) 「なんだあれは!?」 ジェイドも叫んだ。 「デ…!?デススティンガー!!」 ブレイズは叫んだ。 「ジェイド!なんだこれは!?」 ブレイズはジェイドを疑った。 「俺は知らん!」 ジェイドも驚いた。 デススティンガーはライガーとタイガーを追い回した。 「くそっ!ブレイズ!一体じゃ無理だ!協力して戦おう!」 ジェイドはブレイズに休戦を申し出た。
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