『未来』

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ホエールキングから降り立って、吹雪の中ブレイズたちに近付いてきたゾイドは… 見覚えのある、真っ赤なライトニングサイクスだった。 「よくこんなに寒いところに何日もいられるな!迎えに来たぜ!」 まぎれもなく南の都に戻ったサイファだった。 ブレイズたちはためらいなくホエールキングに乗り込み、ホエールキングはその場を離脱し一気に山岳地帯を通り抜け、広い平野部に着陸した。 ブレイズたちはゾイドを降りて、話し合っていた。 「サイファ!驚いたぜ…。てっきりガルーダかと思ったぜ!」 クラストが安心した顔をして言った。 「これを取りに戻ったのか…」 ソニックは内部を見渡した。 「あぁそれもあるが、一番はあの青いバスターイーグルだ!、これを見て見ろ…」 サイファは何枚かの写真をみんなに見せた。 「これは…ガルーダの紋章?」 ゼルが首をかしげた。 「なるほど…やはりあの時のインスペクターを破壊しに来たと考えるべきか…」 ブレイズが言った。 「だがこれを見てくれ…」 サイファが紋章だけの拡大写真をみんなに見せた。 「これは!ステッカーじゃなく紋章が別に埋め込まれしかも金色…ガルーダの王位を引継ぐ者の証…」 クラストにはすぐに意味がわかった。 なぜのそれほどの位を持つ者がたった一体でインスペクターを撃ちにくるだろうか、疑問だった。 しばらく沈黙が続いた。 「それと…俺がいない間に、虎が一匹増えたようだが?」 サイファは白いセイバータイガーを見上げた。 そんな中各自は思い思いに話した。 ホエールキングの事… ジェイドが仲間いりした訳や、デススティンガーに襲われた話し… なぜ山岳地帯での猛吹雪の中、洞窟にたどり着けた理由…。 実はジェイドの部下が心配で必ず後をつけていたからである。 そしてブレイズたちは、北の都へ急いだ。
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