アクシデント

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   町外れの田園を通り、山道を自転車で、高台にある高校に通う女子高生は、窪田恵(くぼた めぐみ)。学校付近は、民家も少ないため、コンビニだって近くにない。    「さすがに、風が強いときついわぁ」     更に、急な坂になり、息があがる。独り言を言いながら、必死でペダルを漕いでいた。    「おはよ!恵、休憩しよ。休憩……し、しんどいよぉ」   「おわ、背中を引っ張らないで……あー、止まっちゃったよ❇まめちゃん」     私は、自転車を下りた。声を掛けてきたのは、幼馴染みの遠藤真紀(えんどう まき)、通称まめちゃんだ。  いつも、坂道は一気に駆け上がる、そう、決めていたのにと思ったけれど、私は笑顔で振りた。       
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