親密

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「洋一君はどこがいい?」 「色々部屋の種類あって悩むなぁ、彩ちゃんは?」 初めてでシステムもよくわからない洋一、それを察してか彩が返答しながら指を指す。 「えっと、ここなんでどう?」 「うん、この部屋良さそうやね。」 そうして決まった部屋の番号を押す。 このホテルは前払いらしく従業員の手しか見えない受付で彩が料金を支払う。 洋一も財布を出したのだが、「私が」と言って 出させてはくれなかった。 鍵を貰いエレベーターに乗る。階は3階。 洋一はそっと彩の手を握る。 少し強く握った手から彩へは緊張が伝わってしまったかもしれないが洋一自身は安心出来るかもと思ってとった行動だった。 そして、受付で渡された鍵に示された数字と見合わせてたどり着いた。 部屋の前までくると一度お互いに顔を見合わせて、鍵を開け入室した。
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