167人が本棚に入れています
本棚に追加
「ぁゃ…朝倉先生!」
彩と言いそうになり慌てて言い直す。
「あら、瀬尾君テストどうだった?」
そこに現れた友達の健一が、
「朝倉ちゃんじゃん♪洋一いつの間に仲良くなってんだよ~」
「ちょっと課題手伝ってもらっただけだって、ねっ?朝倉先生!」
健一は冗談で言ったつもりだったのだろうが洋一は少し焦ってしまった。
「いいな!俺も保健の実技を…」
「けん!早くカラオケ行こう、先生まだ忙しいんだから。朝倉先生頑張ってね。」
そう言った後に彩にしか聞こえないように「メールするね」と言って健一を連れて学校を出た。
学校を出ると健一が言ってきた。
「相変わらず洋一はシャイボーイだな♪」
健一は少し焦っていた様子を美人教師との会話に、照れていると勘違いしたらしい。
「女好きには言われたくねぇよ」
「男なら当然だろ」
「そんな事言って今日もカラオケに女呼んでんだろ?」
「なっ、なんでわかった!」
家に帰れば独りの洋一は誰かといるこんな時間は好きだった。
健一から女紹介されても恋愛にまで発展することはなかったが。
この日も洋一なりにカラオケを楽しみ、帰りに夜飯を買って帰った。
最初のコメントを投稿しよう!