好きな人

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……ん?   …冷たくて気持ちいい…。   ぼんやりしながら、額に冷たい感触を感じて目を覚ました。     「麦ちゃんっ!」     「へ? ……みみみ三浦くんっ!?」     目を開けると、あたしの額に手を乗せた三浦くんがいた。   突然の状況に慌てながら、ここがどこだか確認する為に辺りを見渡した。     「……保健室?」     「そう。 マジでビビったし! 話してたらいきなり目の前で倒れるんだもん」     あたしは、寝呆けていた脳みそが復活して、倒れる前の出来事を思い出した。     「ごごごごめんなさいっ!! ……あの…今何時?」     ずいぶん寝ていたような気がして、顔を真っ赤にしながら三浦くんに聞いた。     「今1時前。 麦ちゃん、3時間半くらい眠ってたよ」     「えっ…!? 嘘…あたし寝過ぎだし」     自分に呆れてモノも言えない。   緊張と恥ずかしさで倒れるって……恥ずかし過ぎる…。   …そう言えば……。     「な、何で…三浦くんがいるの?」     倒れてから何時間も経ってるし、真歩ちゃんならまだしも三浦くんがいる理由が分からない。   俯きながら言うと、反応のない三浦くん。   不思議に思ったあたしは、様子を伺うように少しだけ顔を上げた。    
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