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「み…三浦くん…起きて…」
起きる気配がない。
どうしようかと思っていたら、先生が三浦くんの前に来ていた。
「いってぇ…!!」
先生は持っていた教科書で、三浦くんの頭を叩いた。
しかも角で…。
三浦くんは涙目になりながら、先生に言った。
「人が気持ち良く寝てたのに起こすなんて…!
鬼っ、悪魔っ、暴力教師ぃ!!」
「そうか…お前は授業を受ける気がないんだな。
そんな奴は…留年決定だぁ!!」
三浦くんの言葉を聞きニヤリと笑いながら言い放つ先生。
「そんなの…職権濫用だぁ!!
訴えてやるー!!」
三浦くんが大きな声で言うも、先生は気にする様子もなく、また教科書の角で叩きながら言った。
「勝手にしろ。
で、問題解くのか?
留年するのか?」
「う"……問題解きます」
おずおずと黒板まで行く三浦くんの姿に、クラスのみんなの笑い声が響く。
先生と三浦くんのまるでコントの様なやり取りは、今に始まった事じゃない。
スラスラと問題を解くと三浦くんが席に戻ってきた。
授業中、よく寝てるのに頭いいんだなぁ…。
ホント、羨ましい。
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