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~渚Side~
麦ちゃんを家まで送った帰りに、いつも行っているバスケコートに足を向けた。
コートの近くのベンチに腰を掛ける。
「今日の麦ちゃん…可愛かったなぁ」
いや、いつも可愛いんだけどね?
入っていきなり迷子になったり、お化け屋敷で号泣したり…。
まるで小さい子供みたいだ。
でも、観覧車での麦ちゃんはいつもと少し違って…。
「…やべぇ…まだドキドキしてる…」
運命が変わったって…世界が違って見えるって……。
そう言った麦ちゃんは、あの日…放課後に見た時みたいにキラキラしてて……綺麗だった。
「あの顔…誰かに恋してるって事?」
あの時の麦ちゃんの表情は、誰かを想っているような…そんな気がした。
ほらっ、女の子って恋をすると綺麗になるって言うじゃん?
最近の麦ちゃんは、どんどん可愛くなっている気がするし。
陸にはあぁ言ったけど、俺だって知ってた。
麦ちゃんが男に人気があるって事。
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