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「こらー!
三浦、野上!
授業中にイチャイチャすんなぁ!!」
「え…!?」
い…い…イチャイチャ!?
クラスのみんなが見てるよー!
どどどどうしよう!?
全身が赤いんじゃないかと思うほど体が熱くなり、反論しようにも、クラスのみんなの視線を感じて声が出ない。
「先生ーっ、しょうがないじゃん!
麦ちゃんが可愛いんだもん!」
「うぇっ!?
かかか…むむむ…!?」
いきなり笑顔で意味不明な事を言う三浦くん。
かかか可愛いってっ!?
しかも、むむむ麦ちゃんって…!?
あまりの出来事に固まったままのあたしに構う事なく授業終了のチャイムが鳴り、先生は教室から出ていった。
「……ぎ……む……麦ちゃん?」
「へっ?
……み、三浦くん…?」
あたしを覗き込むようにして、三浦くんが声をかけてきた。
「授業終わったよ?」
「え………ホントだ」
三浦くんは、唖然とするあたしを見ながらクスクス笑った。
……恥ずかしい…。
「麦ちゃんって可愛いよね」
「……は?
誰が?」
「麦ちゃんが」
「……は?
どうしたって?」
「可愛い」
………っ……!?
あり…あり…有り得ないっ!!
………てか、何で麦ちゃん?
あたしは倒れそうになるのを必死で堪えて、三浦くんに聞いてみた。
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