🌃超短編集・盲目マリモ🌃

餃子(ギョウザ)

昼過ぎにミルキーウェイに入り、図書館で借りた本を読んでいた。
もう占いは気にしてなんかいなかった。

すると、後ろの席から男女の会話が聞こえて来た。

男「今日こうして出会えたのも何かの縁ですし、さしつかえなければ、メルアド交換しませんか？」

女「そうですね。交換しましょう」

そこで僕は気付いた。

いや、というよりも薄々感じていたことがより明確になった。

彼らが真のてんびん座で、僕はただの餃子(ギョウザ)だと。