これから

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 僕は卑屈な人間だ。だから、誰かと話して、後で一人になった時、必ず後悔する。それは例えば、あの時放った自分の台詞が適当でなかったなとか、もう少し良い言い回しが有ったのではないかとかと、意味も無くぐるぐるぐるぐると、悩み、後悔する。こんなのは僕だけだろうか? 僕だけであって欲しいもんだ。  そして今、一番の悩みの種が、そう、繭君だ。  彼女は何を考えているのだろうか。聞いてみればサークルにも入っているし、ちゃんとした学校生活を送っている様子ではあるが、いまいち浮いた話が出てこない。年頃の女性として、これはどうなんだろうね。別に僕が心配する必要無いんだろうけど、こうも毎日晩ご飯を――彼女に暇があったら、たまに朝ご飯とか昼ご飯を――作ってもらっていると、情が沸いてしまう。だから、大丈夫かなって、思うんだ。  なんて事を昨日話したら、怒られた。私がやりたい事をやってるのに、心配するとは何事だとか。勿論僕はすぐに謝ったね。君の厚意を否定してすみませんと。そしたら何だね、彼女は、厚意じゃなくて好意だとか言い出した。そこで僕はまた照れたよ。  本当、ありがとうな繭君。
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