出会い

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私のバイトが終わり、駐車場へ行くと、車の中でともちゃんが待っていた。 仕事終わりでお腹がすいていた私は、ともちゃんの許可を得て、私の車に乗り換えファミレスへ向かった。 そこで私達は、ご飯を食べながら、恋の話に花を咲かせた。 「ともちゃんは、どれくらい彼氏いないの?」 「一年くらいかな。」 「なんで別れたの?」 「一回ね、自分から振って、でもやっぱり好きで、やり直してほしいって言ったけど、ダメだった。プライド高い人だったからね。でも、こんなに好きになれる人は、二度と現れないかもしれない」 こんな話しをしたが、ともちゃんの、あまり突っ込んだ話しはしたくないというオーラを感じ取り、深い話しは聞かない事にした。 私も、過去の恋愛話しをしたり、職場の話しをしたり、初めて二人で遊んだにも関わらず、すぐに時間は過ぎていった。 この時の私は、まだ本当のともちゃんの心を知る由もなかった。これっぽっちも、想像すらしていなかった。 むしろ、いつもボーイッシュなともちゃんも、こんな乙女な一面があるのね、なんて呑気に思っていた。
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