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拓也とご飯を食べ ゲームしたり話をしたりしていると時刻は24時を 回ろうとしていた。 「そろそろ寝るか」 拓也は言う 「そうだな。 仕事もしばらく休むって 連絡したし風呂も入ったし目覚ましもOK」 「完璧だな」 笑いながら拓也は言う 「あぁ。じゃぁ」 「おやすみ」 「おう」 拓也に返事を返し 眠りに入るヒロ ―――― (……あの夢か…。 一日に二度見るのは初めてだな。…ん?) ヒロはまた暗闇の中 そう、「あの夢」を 見ていた しかし異変に気づいた (なんでこんな… 思考がはっきりしてんだ?) 不思議に思ったヒロは 喋ろうとしたり 動いてみようとした (やっぱな…。感覚がない…。…………??おかしい) しかしそれは思考以外 何もないかの様にできない。 体が全く「感覚がない」 それは恐ろしい事だが ヒロにとっては もう慣れてしまっている ヒロが気になったのは いつもは聞こえる「風の音」 「音」と呼ぶより「気配」と 述べた方がしっくりくるかもしれない それほど微かな感覚 しかし生まれてから この夢を何度も見ているヒロは その微かな感覚の無さを 見逃さなかった。 (なんでだ…? 静かすぎる……。う!?) するとヒロの思考に (目覚めの前の気分は どうだ?)声が流れ込んできた。 その声は低く 何故か暖かい声 (なんだ…これ…きもちわりぃ…。 ヒロは声の主に返事をしたつもりではないのだが 尚、声は続ける (だろうな。 …お前は今眠っている。 だが安心しろ。 この暗闇から目覚める時が来た。) (目覚める…?あんた誰だ…) (俺の事を知るには まだ早い。 …いずれ分かる。 …そろそろ時間だ…) そう言われた瞬間 パァァァ――!! (意味わから…うっ!!) 言葉の途中で ――目の前が白い光に包まれた――
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