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カタン、と小気味いい音を立てて黄色を倒す。
開け放した窓から吹き込む風が、前髪を揺らした。
ぐるぐると統一性も無く6色の丸が適当に並ぶ。
俺は…何色だ?
ふとそんなことを考える。いつからか、色のついていない白黒な世界に染まっていた気もする。
静かな、だけど確かな輝きを持った銀。
アバッキオの髪の色。
昇りゆく朝日のような、鮮やかな赤。
ミスタのピアスの色。
初夏の日差しに負けない、伸びやかな黄緑。
フーゴの服の色。
水面にキラキラ反射する、夕焼けのオレンジ。
ナランチャのヘアバンの色。
風の吹きわたる、一面の麦畑の黄色。
ジョルノの髪の色…よりは少し明るすぎるか。
1人で苦笑して、箱に色鉛筆を戻す。1色足りなくて机の上を探すと、書類に混じってピンクが埋もれていた。
春に開く可憐だけど、強い花の色。
…トリッシュの髪の色。
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