1.愛の結晶

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「っっっ!」 散葉は途端に体を震えさせて瞳を潤ませた。 「零也くんの完璧魔神っ!鬼畜っ!どれだけ私をメロメロにすれば気が済むの!好き好き好きぃ!」 「や、わ!?今抱きついたら───」 隕石の衝撃によって落下点を中心に屋上はすり鉢状に窪んでいた。散葉達はかろうじてフェンスに捕まっていただけなわけで、支えを失えば当然。 「うわぁぁあ!」 「きゃああ!」 落ちてからわかったけど、中心は穴があいて下の教室に続いていた。 「げほっげほっ…う~埃が…」 「ここは…開かずの間ですか…?」 開かずの間、というのは零也が今までに一度も入ったことのない部屋だった。 というよりもここ何年間かは開かれていないらしい。 「みたいだね…。零也くん、怪我してないかな?私が舐めて消毒してから神力で治療してあげる」 「普通に治療だけでいいんじゃないでしょうか…」 「私は命じられれば足だって舐めるのに…。ってあれなんだろ?」 軽く危ない発言をして散葉は教室の中心を指差した。 そこには白い光を放つ球体が浮いていた。
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