1.愛の結晶

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「あ、あの…触るってどこまでするんですか?」 「零也くんの気が済むまでだよ?」 気が済むまでと言われてもこの状況を作ったのは散葉なわけで。 「じゃあ…触りますよ?」 断ってから零也は人差し指をふるふると伸ばして──。 ぷに。 触れてからすぐに零也は手を引いた。 「………」 「………」 「……あ、あれ!?終わりなの!?」 だって柔らかくてビックリしたんだもん。 「零也く~ん…もっとしていいんだよ?ねぇ~…ねぇ~…つねったり噛んだりとか少しくらい痛くても平気なんだよ~?」 「なんで散葉さんはそうハイレベルな要求をするんですか…」 この前政基にSとかMとかの世界を教わって、零也は散葉がどちらに属する人なのかを知った。 「だって零也くん欲がないんだもん。もっと色々とお願いされたいよ…」 神様としての本能なのだろうか。だとするならばお預けされている気分なのかもしれない。 でもだからと言って、これというお願いがあるわけでもないしどうしたものだろう。
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