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「あ、あの…触るってどこまでするんですか?」
「零也くんの気が済むまでだよ?」
気が済むまでと言われてもこの状況を作ったのは散葉なわけで。
「じゃあ…触りますよ?」
断ってから零也は人差し指をふるふると伸ばして──。
ぷに。
触れてからすぐに零也は手を引いた。
「………」
「………」
「……あ、あれ!?終わりなの!?」
だって柔らかくてビックリしたんだもん。
「零也く~ん…もっとしていいんだよ?ねぇ~…ねぇ~…つねったり噛んだりとか少しくらい痛くても平気なんだよ~?」
「なんで散葉さんはそうハイレベルな要求をするんですか…」
この前政基にSとかMとかの世界を教わって、零也は散葉がどちらに属する人なのかを知った。
「だって零也くん欲がないんだもん。もっと色々とお願いされたいよ…」
神様としての本能なのだろうか。だとするならばお預けされている気分なのかもしれない。
でもだからと言って、これというお願いがあるわけでもないしどうしたものだろう。
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