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☆
今日が祝日だったのがよくも悪くも作用したらしく、零也の家は超満員だった。
「みんな知ってるよー…?政基お兄ちゃんは…パパの仲良しな…お友達…」
「おぉ!そうだぞ!俺は政基だ!」
政基はゴスロリのドレスに身を包んだ七海の前に座っていた。しかしそんなことが瑠璃波ファミリーが勢揃いしている中で許されるはずがなかった。
左から伸びてきた政基の彼女である響の足に弾き出されてしまった。
「邪魔なのよあんたは」
最後に蹴りを一発くれてから、響は七海の前に腰を下ろした。
「私はわかる?」
「うん、わかるよー…?響お姉ちゃん…!政基お兄ちゃんの…彼女さん…。いつもは…冷たいけど…本当は政基お兄ちゃん…大好き…」
「そ、そそっそんなことないわよ?……でも七海ちゃんが相手だから許しちゃう」
「……?……うん?ありがとー…?」
不思議そうに微笑んだ七海を満足そうに見てから響は素早く場を譲った。
次に七海の前に来たのは命だ。
「……………………」
「……?…どうしたのー…?」
「……………………」
「…命お姉ちゃん…七海のこと…嫌い…?」
「そんなわけ……ないじゃないか!あぁ、完璧に零也にそっくりだ!可愛いすぎる!」
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