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☆
「こっちがルビー。こっちがサファイアです」
僕は校長室に何故か存在する僕専用の椅子に座りながら、並べられた二種類の宝石を眺めた。
「えっと…?」
「これが零也さんを治療するための器具ですね。零也さんの中に残ってしまった霊力は正式名称を『闇の霊力』といいます」
「闇の霊力…?」
「はい。霊力には素のままの霊力と、それ以外に属性を持った霊力があります。散葉さんは火、命さんは雷ですね」
なるほど、わかりやすい。
「そして、各霊力には特徴があります。闇の霊力にはその場に留まる特徴があって、零也さんはそれに悩まされています」
「僕の中に留まってるってことですか?」
「はい。そこで、治療のために闇の霊力のもう一つの特徴を使います!」
なんか咲夜さんが急にテンションを上げた。嬉しそうに机の引き出しを漁りながらも説明を続け、さらに三つの宝石を取り出しました。
「宝石には色と同じ霊力があります。闇の霊力は一対一ならば無敵です。しかし、2つの属性が相手になるとたちまちに消滅するんです」
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