1.愛の結晶

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「おーい、零也!食べてるか?」 「あぅ…政基くん」 片手に皿を持って政基が現れた。司会の彼もようやく隙ができたらしい。 いつもの三人に囲まれている零也を見ると苦笑した。 「助けが必要か?」 「ううん、大丈夫だよ。僕の問題だしあんまり人に頼ってちゃだめだと思うんだよ」 「…成長したな、零也。結婚してくべっはぁ!?」 いつもの軽い冗談を言おうとした政基の右頬に咲夜、左頬に命そして顎に散葉の拳がめり込んだ。 「鬼の里に強制送還がお望みですか?」 「龍の国へ行きたいのか?父様に灰にしてもらえ」 次々にぴくぴくしている政基に言葉をかけていた。 そして、もう一人…というか、メインである散葉がとても女神とは思えないオーラを発していた。 「政基」 名前を呼んだだけで政基は意識を取り戻した。だが瞬時に悟る。死期がもうすぐ迫っていることに。 「死について考えたことはあるかしら」 一言一言が魂を潰す圧力を発していた。 「考えたことがないのなら、今からすべてを悟らせてあげるわ」 「ま、ま、待ってください!散葉さんが人殺しをしたら零也も悲しみますよ!」 「そうねぇ…あなたにしては頭を使うじゃない」 優しく微笑んだ散葉に政基はホッと息を付いた。 「ま、あなたは妖怪だしノーカウントでしょ」 「え~!?待っ────」 ─────── ───── ───
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