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「散葉さん、七海はうちの学校の初等部に入れようと思うんです」
「……なんで?七海は生まれたばっかりなんだよ?」
だいぶ正常になってきた散葉さんは首を傾げた。
……可愛い。
「今日と明日は休みですけど、明後日からは学校ですから、その間は七海が一人になっちゃうんですよ」
「あ……」
「それに、七海は思ったよりずっとしっかりしてます。さっきだって散葉さんを心配してましたし」
「……うん。わかった。じゃああとで咲夜にお願いしなきゃね」
咲夜さんで思い出した。報告しなきゃ。
「僕の体のことなんですけど、咲夜さんが治療法を見つけてくれたんでしばらくしたらまた神降ろし出来るようになりますよ」
「ほんと!?やったぁ、また零也くんと一つになれるんだ!」
他人が聞いたら確実に勘違いしそうな発言をしてから散葉さんは僕に抱きついた。
「うふふ。零也くんの体に、咲夜でも命でもダメだって教えなきゃいけないし、忙しくなるなぁ。困った困った」
「……全然困ったようにきこえないのは気のせいですか?」
僕の質問に笑顔で『んー?どうだろうね?』と答えてから僕を自分の胸に埋めた。
……たしかに他人にしてもらうより散葉枕のほうがいいけどこれも散葉さんの思惑通りなのかなぁ。
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