2.愛娘大騒動

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そういえば、零也が一人なのは珍しいけど政基はいつも一人な気がする。なんで買い物に行かなかったんだろうか。 「なぁ零也ぁ」 「うん?なぁに」 「散葉さんのあの力って七海ちゃん継いでるのか?」 六色の力。 雪山で散葉が暴走させた力だ。命以上の電撃、散葉以上の火術。その他にも四つあった。 確かにそれを継いでるなら力の使い方を覚えさせないと危険だ。 「わからない。帰ったら七海に聞いてみるよ」 「そっか」 会話が途切れた。 いつもならあんまりないことだ。 「零也」 沈黙を政基が破った。 「俺、弱いな」 「え……」 「鬼太郎さんのときも、この前の花見も今回の事件だって俺はなんにも出来ない」 「そんなことっ!」 「わかってるんだっ!」 零也の弁護を遮って言葉は続く。 「今の俺じゃあ、響さえちゃんと守れやしねぇ。ましてやお前なんて……ははっ、今ならお前の方が強い」
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