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「ちょっと…なんですかあれは!?」
まず落下音が洒落にならない。空気との摩擦で落下してくる何かは真っ赤になっていた。
「洒落にならないです!散葉さん!」
「まかせて!空・間・転・移!」
めちゃくちゃ意気込んで散葉は指を鳴らした。
瞬間、学年全体の視界が変わった。屋上にいたはずだったのに突然に彼らはグラウンドに移動させられていた。
が、二人だけが残されていた。
「あ、あれ!?なんで私たちだけ残ってるの!?」
「散葉さん!神降ろしをしてください!」
零也の瞳が赤く変わったと同時に、屋上に衝撃が響き渡った。
Ⅱ
砂ぼこりがもうもうと舞う中、零也は散葉と一緒に炎の柱の中に入って身を守っていた。
「あいたた…大丈夫ですか?散葉さん」
「なんとか~…」
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