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「少々、外に出ておりましてな。寒いでしょうが…」
「いや、もう大分暖かいからいい。んでもう出るな小十郎」
胸に顔を埋めまたうつらうつらし始める。
本当に愛しくて仕方ないのだ。周りから何を言われようが、もう気にしない。そんな精神も大事な気がしてきた。
真っ白な肌だ。
雪のように。汚してしまいたい。夜のように。
でも今は気が引けた。何故なら先程踏んで跡を残してきた雪と被ったから。
たかがそれだけ。自分は本当に痛い奴だ。
「政宗様」
「…ん……」
「おやすみなさいませ」
閉じる瞼は雪のよう。
ゆっくりゆっくり落ちていく。
頬を撫でてやる。
雪のように溶けることはない。
(白く無垢なままで)
染めるときは俺色に。
なんて、一人笑いながらあなたが目覚めるのを待った
終
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