6730人が本棚に入れています
本棚に追加
「って、言うことで。要は今から30日間で利息分の11万円持ってきてね」
「……は?」
「要ちゃん!期待してるわよ!」
全俺が休止したかと思われた。この話になるまで少しさかのぼる。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――……
「…であるからして、ここはこうなる訳であります。質問は?ない?それじゃあ、終わり」
「起立、礼」
退屈な6限目が終わると、止まっていた空気がガヤガヤと動きだした。
外は春の日差しが降り注ぎ、窓際の俺の席は心地よい暖かさに包まれていた。
「要、今日掃除?」
いい眠気に襲われていると、チビ女男と長身イケメンノッポがヒョコっと現れた。あ、ノッポの場合はヌロンて感じだ、ヌロン。ちなみに俺に話しかけたのはヌロンの方。
「いや、別に。秋貞と時正は?」
「時正じゃなくて、トッキーって呼んでよう!」
「あー、はいはい」
「いや特に無い。帰ったら稽古があるだけ」
「あー、そっか。お前ら、武士一家だもんな」
最初のコメントを投稿しよう!