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「さあ、詩雨ちゃん。
ここが俺たちの家だよ。
どうぞ、ゆっくりしてね。」
私、十河 詩雨(そごう うたう)は今日から、居候の身となります。
案内された場所は、大きな大きなお城。
こんな広い場所に身を置いていただけるとなると、心に気合いが入るなあ。
大きな荷物を持って、私は息を呑んだ。
「はい!!
宜しくお願いします!!!」
きっと…きっと…お城の中には素敵な世界が待っているんだ。
朝は、にぎやかに動き回る執事。
昼は、ティータイム。
夜は、舞踏会。
「おお!
目がキラキラしてるね。」
お城に住んでいる優しいお兄さん(天馬さん)が言った。
「はい!
私、一生懸命こちらで働かせていただきますっ!!」
「うーん…、気持ちは嬉しいんだけどねえ。
そんなに気合い入れなくても良いんだよ?
君は静かに城の中で暮らしなさい…。
女王様に住んでいることがバレないように…。」
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