プロローグ

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「道男やちょっと離れてなさい。」 「嫌です。私は両親からおじいさんに危ないことがないように見張っていてくれと言われてここに来ているのですから。」 「でも道男や。お前の今の実力ではあやつらには勝てん。刃向かったら大怪我をするぞ。わかったらこの場所を離れなさい。」 (…確かにおじいさんの仰る通りです。護身のために剣術を学んだとはいえ、1人だけでも勝てるかどうかわからないのに、増して3人では…) 「…わかりました。おじいさんくれぐれも無理をなさらないでくださいね。」 「わかった。」 しばらくして道男が翁から離れたことを見届けた翁は顔を男達に向けた。 「爺さん俺達に刃向かうのか。馬鹿じゃねえのか。」 「馬鹿かどうかはやってみなければわからんじゃろ。」 「老いぼれはさっさとくたばれや。」 男達はドスを手に翁に向かっていった。
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