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明治末期―
小樽の街にて一人の翁が少年を連れて歩いていた。
翁の風貌というと、長い髭を生やしているが、体型が小柄であるためにそれ程威厳はあまり感じられない様子だった。
そして翁の孫であろう少年は愛嬌があるためか、翁にかなり気に入られている様子でよく翁と少年が連れ立っている姿が街中でみられた。
翁はこの日をたいへん楽しみにしていたのか、にこにこと笑いながら少年と会話する姿は周辺の人にも微笑ましく思えたのだろう。
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