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「よし、始めるとするか。」
しばらくして、防具に身を包んだ翁が竹刀を片手に対戦相手の元へ向かった。
「よろしくお願いします。」
「…では参る。」
と翁が足を一歩踏み出したのだが…
ーズルッ
「あわわわわっ」
『危ない!』
ドーン!!
「ギャ―ッ!」
『あちゃー』
結局、翁は、袴に足を引っ掛けたためか見事に転んでしまい、予想外に起こった出来事のため、受け身をとることもできずに強く腰を打ってしまったのでした。
「先生大丈夫ですかー。」
「………」
『せんせーい!』
「………」
「大変だ~。先生が倒れて動けなくなったぞ。」
この後、道場では稽古どころではなくなり、
「誰か担架を準備しろ!」
「一刻も早く馬車を手配してください!」
ということで、結局、翁1人の為に部員全員が、振り回されることになったのでした。
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